焼肉食べ放題で、元は取れるのでしょうか?
この答えは『元は取れない』と思って良いです。よほどの大食いの方でない限り元は取れません。
利益が出ないビジネスは続かない。つまり、お店側に儲けがあるからこそ今日までこのシステムが続いているのです。
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なぜ食べ放題で元が取れない?
元が取れない理由、それはなぜか?このからくりをこれから説明していきましょう。
元を取るには、どれぐらい食べると取れるのか?
例えば、焼肉の食べ放題を3,000円で提供している場合、高原価の商品、ロースや牛タンで考えると、1人前が200円であれば、15人前食べることでコストパフォーマンスが同等になります。
各人前は100gで、合計で1,500gになります。
この量は決して不可能(私には無理です)ではありませんが、焼肉食べ放題では牛タンやロースだけでなく、カルビ、ハラミ、サイドメニューやご飯なども楽しみますよね。
食べ放題を利用する人の考えとして、元を取らなくて良いと考える人が約60%程度。意識していない人が約20%。合計で80%の人が元を取ることを考えていません。
食べ放題にする理由として、金額を気にせずに食べれること、会計金額が分かりやすいことや、お得感があることにメリットを感じているようですね。
食べ放題ではコストを気にせず、お腹いっぱいになるまで会話と食事を楽しむことが大切です。
お店側のデメリット
一方、お店側としてはメリットだけではありません。
元を取らなくて良いという人が多いとはいえ、コストパフォーマンスが低いとそもそも利用すらされません。
以下にデメリットをあげてみます。
価格設定が難しい
食べ放題の価格設定では、原価率や市場相場を考慮しつつ、顧客にお得感を提供することが重要です。一般的な飲食店の原価率目安は30%で、価格は地域の相場や競合との比較、お店のイメージに合わせて決定します。
そうは言われても、お客様がどれぐらい食べるか想像できないし、価格設定もどうやったらいいのか分からないよ!
確かにおっしゃる通りです。
大手企業の場合と違って個人経営だとデータも少なく価格設定は大きな壁となって立ちはだかります。
ではどうするのか?
あくまでも一つのやり方ですが、参考までにご紹介します。
近隣の食べ放題のお店に数人で食べに行き、自分たちが食べたメニューと量をメモしておきます。もちろん食べ放題や飲み放題の金額も同様です。
重要なのは数人で行くことと、普段通り飲み食いすることです。
メモしたデータをサンプルデータとして使用します。その時に飲み食いしたメニューに自分のお店の仕入れ額で計算すると仮定の原価率が出ます。
あとは近隣競合店との比較をして価格設定を行います。その後は原価率がある程度安定するまで、メニュー変更を行っていきます。
商品別原価率の出し方を記事にしていますので、こちらを参考にしてみてください。
ロスが多い
食べ放題では、品切れを避けるため通常より多めに料理を用意することがあり、特に平日は客数が減少し食品の廃棄ロスが発生しやすいです。
また、お客様が食べきれないほど多く取ることも廃棄ロスの原因となります。
しかし、ロスを恐れて品切れ商品が増えると顧客満足度はかなり下がります。
さらに、食べ放題の中の商品が4つ以上品切れになると格段に満足度が下がり、クレームが発生しやすくなります。
ここで重要となってくるのが、日々の在庫管理です。
どれぐらい商品が出てて、需要の多い商品はどれなのか、これらを把握することにより、品切れやロスの軽減に繋がります。
品質のイメージが悪い
食べ放題は量が多いため、味の質が単品メニューより劣るイメージがあり、料理のバリエーションも限られることが多いです。
飲み放題では高級なお酒が含まれないことが多いです。
顧客は食べ放題では味より量を重視する傾向にありますが、リピート顧客を確保するためには、一定の品質保持と顧客満足度の向上が重要となります。
食べ放題ビジネスの魅力
食べ放題ビジネスは、収益性の高さから見て、非常に魅力的なモデルであることは間違いありません。
事実、どんな商売も、安く仕入れて高く売るという原則に従いますが、飲食店業界においてはこれがさらに顕著です。
特に食べ放題では、仕入れやその他の経費を最小限に抑えつつ、客単価を高めることで、1人のお客様から大きな利益を得ることができるのです。
そして、お客様が増えれば増えるほど、嬉しいことに、その収益も大きくなります。
さらに、食べ放題はほとんどがグループでの利用を想定しています。
これは、家族連れや友人同士の集まりに最適なオプションであり、結果として1組あたりの客数を増やすことができるのです。この点は、特に喜ばしいメリットの一つです。
加えて、食べ放題では一般的に時間制限が設けられています。
これは、「時間が来たら終了です」と客に伝えることを容易にし、店側にとって次の予約をスムーズに取ることができる大きな利点です。さらに、店舗運営においても計画的に行動できるため、効率的な運営が可能となります。
また、時間制限と複数人利用の組み合わせは、店の客席稼働率を飛躍的に高めます。
単品メニューのみを注文し、長時間席を占有するお客様がいると、回転率が下がりがちですが、食べ放題の場合はこの問題が解決されます。
その結果、店側はより多くのお客様を迎え入れることができ、経済的なメリットも大きくなるのです。
総じて、食べ放題ビジネスモデルは、効率的な経営と高い顧客満足度を両立させる素晴らしい方法です。
このビジネスモデルには確かにデメリットもありますが、適切な管理と戦略をもって臨めば、収益性の高い非常によいビジネスモデルといえるでしょう。
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